
関西出身で舞台関係の仕事をしております。面白いアルバイトをするのが好きで、普通の飲食店などでは長続きしません。普通の人があまり知らない様なアルバイトを経験しております。
KMKというデッサンモデルの事務所に所属してました。関西では一番の大手のデッサンモデル事務所で、ダンサーや美術関係のモデルさんが数多く在籍していました。
依頼主はデッサン同好会や芸術大学などで、行き先としてはとても安心出来る仕事現場でした。私の所属していた事務所では交通費も頂けました。
KMKのデッサンモデルのバイトの仕事内容
お仕事内容は2時間制、もしくは3時間制が多く、20分ポーズをとって10分休憩を4セット、もしくは6セット行い終わるという感じです。
時間はキッチンタイマーなどで計ります。休憩時間に入る時は自分で用意したマスキングテープで手や足などの体の位置をマーキングします。
着衣モデルだけでなくヌードモデルの方がいます。着衣では黒の地味な服や描きづらい真っ白や細かい柄の多い服などよりも、赤など色の濃い服装が好まれますし、レオタードやバレリーナのチュチュ、民族衣装や夏は浴衣などの指定もありました。
その場合はお給料がもう少し高くなりました。現場には前日に依頼主の先生に確認のお電話を入れ、当日は現場に直行、直帰しました。ヌードでは女性だと生理の日はタンポンを入れてお仕事をします。
男性の画家さんもいますが、デッサン同好会などに集まる男性の方はあまり、いやらしい目で見る様な方はおらず、書かれている絵も上手い絵が多かったです。しかしこれは所属事務所にもよると思います。
少なくとも私が行った現場では変な所や怪しい場所に連れて行かれる事はなかったです。
絵を描く生徒さん方は定年されて絵を趣味に習い事をされている女性や男性が多く、皆優しい方ばかりでモデルさんの体調などに気を使って下さったり、休憩時間にはお菓子をくださる方もいました。
部屋の温度も、モデルさんに合わせて調節して頂けます。モデル料は事務所で決められており、殆どの場合その日のうちに頂けます。
頂いた額から20パーセントほどを後日事務所に支払うという設定になっていました。体力的にはきついバイトでしたが、2時間で6000円ほどの報酬なので、なかなか時給としては悪くなかったと思います。
デッサンモデルバイトのメリットとデメリット
メリットはやはり、短時間で高い報酬が貰えるという事だと思います。
そしてモデル事務所というと容姿端麗の方しか採用されないイメージもありますが、デッサンモデルではホクロが多くあっても問題無かったですし、あまり綺麗ではない方も多くいらっしゃったと思います。
やはり、絵を描く方からいつも親切にして頂き、お金を頂けてなおかつ自分の絵を描いて頂けるので、芸術が好きな方には嬉しいバイトだと思います。
お給料も後日会社に20パーセントほどお渡ししなければいけないとしても、その場でのお財布は潤うのでいろいろ金欠の時などいろいろ助かりました。
名前も殆どの方がペンネームを使ってましたし、ペンネームを決めた後は基本、事務所でもその名前で通すので、モデル同士でも本名は分からない場合が多く、
モデル現場でも着衣はおろか、ヌードの場合は絶対にカメラを鞄から出す事も禁じられている為、絵を描く方以外の顔バレなどは心配はありませんでした。
デメリットといえば、スケジュールが1週間前にしか分からない事でしょうか?
デッサンモデルの依頼が来るのはギリギリな事が多いので、なかなか友達から遊びのお誘いを受けても、事務所に空いている日を提出した後では、1週間前に細かいスケジュールが確認出来るまであまり遊びのお誘いなどを受ける事は厳しかったです。
仕事場では10分の休憩といっても気が抜けず、20分停止させていた身体の筋肉をほぐしたり、立ちくらみなどデッサンモデルの仕事中に具合が悪くなったり眠気が襲ってくると大変ですから、コーヒーを飲んだり身体のストレッチをしたり、なかなか大変でした。
ポーズをとる時も始めはどんなに大丈夫だろうと思うポーズでも20分後には泣きそうな程身体が痛くなる事もあり、
あまり皆さんが想像している様なデッサンモデルらしい両手を上げて組むなどのポーズよりもただ椅子に座っているだけのポーズなどを取ることが多いです。
ポーズは自分で考えなければいけない事が多く、難しかったです。